キャリアの夜明け

大手メーカーを退職し、戦略コンサルタントに転身したドラゴン晋作がキャリア論・ビジネススキルについて語ります。

転職して痛感した大企業で働くことのメリット・デメリット

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新卒で頑張って日系大手メーカーに就職したものの、4年で転職した。
転職先はコンサルだが、外に出てみると改めて今までいた自分の環境を冷静に客観視できるものだ。
大企業で働いていた時は、この環境に居続けていいのかと何度も自問自答したものだが、いい点も悪い点もあったなと改めて感じる。

今回は、大企業で働くことのメリット、デメリットを紹介したい。

大企業で働くことのメリット

たくさんのスーパーマンに会える

大企業でエース級の人が必ずいる。
企業の上位5%に入るような優秀な人と接することが大事だ。
コンサルとして外部から多くの大企業の実情を見るが、大企業は数人のスーパーマンで成り立っているのではないか錯覚するほど一部優秀な人間が会社をまわしている。
中小企業やベンチャーだと規模が小さいのでスーパーマンがいても特定の人で終わってしまう。
大企業は、規模がでかい分、色々な部署に飛び抜けた人材がいるので、積極的に人脈を形成しよう。
私も経験したが、彼らと話し、仕事をすることで自分の視野が広がるし、刺激を得ることができる

社会的地位をいとも簡単に築ける

日本では仕事何してるの?と聞かれたら会社名をまず最初に言う人が多い。
これからは、会社でなく何をしているかで自己紹介すべきだと主張する人はいるが、実態は会社名で簡単に相手の反応が変わる。
私も大企業にいた時とコンサルにいた時では、合コンでのウケ具合が全然違うためかなり驚いている。
大企業にいた時は、会社名をいったら「すご~い。とんな商品を担当してるの~?」と聞かれていたか、コンサルに転職してからは「コンサル?それってどんなお仕事?」からのスタートになる。
仕事もそうだが、プライベートでも会社の看板に助けられていたのだなと深く感じた。
会社に属しているだけで、ある程度の社会的地位を築けるのはかなり美味しい。

スケールのでかい仕事ができる

スケールの大きい仕事を体験できる大企業の一番の売りはなんといっても「でかい仕事をする」だろう。
よく考えてみるとすぐわかることだが、大企業の売上、利益額はけた違いだ。
トヨタは売上20兆で利益は年間2兆。
一時、業績悪化したパナソニックやソニーだってそれぞれ売上が7兆、8兆で利益が5000億、4000億なのだ。
対してベンチャーはどうだろうか。
飛ぶ鳥を落とす勢いで成長しているZOZOTOWNだって売上が984億円、利益は326億円だ。大企業と比べると桁が違う。
もちろん、それだけ細分化されてしまっていて、スケールを感じにくいかもしれないが、海外展開も進んでいて色々なチャンスがあるのは紛れもないチャンスなのだ。それに、もし自分が上層部まで超特急で出世したと思ったらどうだろうか。そこには細分化された仕事ではなく、裁量権に満ち溢れた仕事が待っている。

大企業で働くことのデメリット

下積みが長すぎる

なんと言っても一番のデメリットはこれだ。
基本的に大企業は40歳のタイミングで仕事の裁量が増える仕組みになっている。
一部の企業は積極的に若手を抜擢して改善を試みているが、抜本的に変わっていないのが実態だ。
外資やベンチャーでメキメキと実力を伸ばす人たちが近くにいると取り残されてる気がして不安になるのだ。
仕事に花が咲く40歳まで会社の経営が傾かなければそれでもいいが、近年は大分それも不透明になっている。
そうすると、大企業でいたままでいいのかとうい命題に降りかかってしまうのだ。

組織の歯車になる

大企業は個人の力でビジネスを創っていくというよりも組織としてパフォーマンスを上げることが何よりも重要視される。
そのため、個性を消し、組織の一部になることが評価に繋がる。
仕事で自己表現をしたい、社会に役立っているという感覚を得たい人には、明らかに不向きな場所になるだろう。
自分だからできる仕事をしたいと思う人は中々、やり甲斐を感じなくなってしまう
将来に投資している面があるため、退職金が多い代わりに給料が少ない。
対して外資は退職金や将来の保証をしない代わりに給料が低い。
どっちが良いかはわからないが、大企業のビジネスサイクルが短い中、安定するのは後者のような気がしている。

終身雇用を前提としたキャリア構築

日本企業でキャリアを構築する上で最大の障壁となるのがローテーションだ。
企業の様々な部署で2〜3年経験を積むことで、社内人脈を築き、俯瞰的立場で会社を捉えられるようになるという仕組みだ。
ここで最大の問題なのは、専門性が身につかないことだ。
基本的に転職市場では、何かに特化した人材が不足しているため、外から人を採用している。
なので、例えその企業では非常に評価されている人材でも、経験が幅広くなりすぎていて、社外では全く評価されないということが起こりがちなのだ。
ただ、ここで注意してほしいのは決してジェネラリストが転職市場で評価されないということではない。
プロ経営者という言葉ある通り、トップマネジメント層まで自分の立場を押し上げることができれば、どの業界でもマネジメントとして職を掴み取ることができる。
例えば、現パナソニックの取締役で元マイクロソフトの社長である樋口さんは、コンピューター会社のHPの社長後にスーパーのダイエーの社長に就き、その後はマイクロソフトの日本法人社長になっている。
取締役レベルまでいければ専門性は関係ないのだ。
つまり、今の会社で取締役コースに乗っておらず、更にローテーションで全く違う分野に飛ばされることになっており、自分がそれをしたくないと思った場合、間違いなく取るべき選択肢は転職なのだ。
不確実性が高い今の世の中でその会社でしか評価される仕事ではなく、市場で評価されるよう自分のキャリアを構築していくべきだ

メリット・デメリットを把握した上で大企業で働こう

メリットやデメリットのいずれかだけを見ていると、どうしても視野が狭くなってしまい、安易な決断をしかねない。
そうやって不幸になっていく人を多くみてきた。
なので、たとえ不満を抱えていてもそれぞれの環境のメリット・デメリットをしっかりと見定めよう。
そして、自分の道を決めたらデメリットを鑑みても自分が狙ったメリットを享受しているのを認識すべきだ。
冷静に考えてみても大企業で働けることは、同世代で選ばれた数%しかいないのだ。
もしそのチャンスがあるのなら一度を経験することを私はおすすめしたいし、退職するとしても、市場価値を戦略的に捉えていつでも戻れるようにリスクヘッジすべきだと思っている。